ここも群馬県営で、県道新地・伊勢崎線だとの事です。
島村の渡しは赤岩の渡しの更に上流、群馬県の境町と埼玉県の本庄市側の間で運行されていました。位置的には上武大橋と坂東大橋の間です。埼玉から行く場合は、国道17号(上武道路)の新上武大橋を渡り、国道354号を高崎方面に折れます。国道354号は境町内の交差点で高崎方面へ右折するのですがその交差点を左折します。「島村渡船」と書かれた道路標識が出ているのですぐに分かるはずです。
さて、実際にたどり着いて見ると、葛和田に負けず劣らず素晴らしいロケーションです。で、肝心の船はかねてから写真を見て知っていたのですが、木造の釣り船に船外機をつけたタイプでした。そいて船上には救命胴衣ならぬ救命座ぶとんが敷いてありました(非常時にはこれを浮輪がわりに使うそうで、どんな走りをするのか楽しみです
さて、渡船は利根川に人工的に堀こまれた湾状になった所から発着しています。ちなみにここには船外機付きの木造船が他にも10漕ほどあるのですが、他は釣り船だとの事。おそらくこの付近で魚を捕る人たちが基地のように使っているのでしょう。
船頭さんに聞いてみるとすぐ戻ってくるなら対岸に降ろすのは勘弁してもらいたいとの事でした。これは乗るときに分かったのですが、船頭さんの詰所から乗船場まで結構な距離がある上に、船や船外機に鍵をかけたりの作業が面倒なようです。結局、対岸に行ってそのままUターンして戻って来る遊覧運行をしてくれる事となった。
船は先ほどの湾内は徐行で進みますが、本流に出るといよいよ流れが激しく、船外機のエンジン音が高鳴り、川をさかのぼって行きます。
実は島村渡船がこのような木造船で運行されているには訳があるのです。利根川もこの辺まで来ると水深が浅く、赤岩渡船のような小型漁船大の船ではそこが着いてしまうです。この木造船でも水量が少ない時はスキリューが着かないようにするのが至難の業のようで、水深が深い航路を取る必要があるとの事です。
利根川に架かる群馬県営渡船の第2弾を簡単に紹介しましたが、今後も機会があれば、鉄道とは路線が違いますが、川と渡船について紹介したいと思います。