葛和田ねっとのトップ戻る
HOME/BACK

その2
月潟−越後大野−東関屋

その1その2その3

 

 小中高校生中心の朝ラッシュ
 さて、駅に戻る。月潟の駅はかつては交換駅で貨物側線がハッキリ残っており、貨物ホームだった所にはレールが積み上げれらている。中之口川の堤防の方を見ると、ちょうど日が明けるようで、堤防の先に見える山の際から赤い太陽が昇ってきた。思えば今年もあと2週間を切っている。今年も山寺会談恒例の初日の出鑑賞の新年会をやるのだろうか、やるのであったら晴れていればいいなあ、そう思っているうちの折り返し7時35分発になる電車が入ってきた。最近では出番が少ないといわれている方運転台のクハ46が連結されている。2両組だが先ほどと同じ手順で折り返し準備をし、クハ46の逆に付けられていたモハ車が先頭になってワンマン運転。後部車両はやはり回送である。この後部車両はいったいいつ使われるのだろう。電動車ではないから霜取りではないだろうし、不思議である。
 折り返しの電車は地元客が数人、先ほど散歩に行っていたファンも帰ってきて、発車した。日も昇り、だいぶ明るくなった。電車は堤防沿いを元来た道を引き返して行く。白根で対向列車と交換するが、旅客が大挙として乗って来た。大半は中学生や高校生である。思いもかけずラッシュとなり、慌てて席を詰める。
 白根を出ると各駅で全部のドアが開くようになった。

「ワンマンのはずなのにおかしいぞ!」
そう思って後部を見るとクハ46も人で溢れている。どうやら白根で車掌が乗務し、後部車両を開放したようである。
 それにしても乗っている。味方、味方中学前、吉江と短区間利用の小学生や中学生が目立つ。まるで廃止されるというのが嘘のようである。

 このまま東関屋まで乗り通してしまうと表紙写真に困るので、RM誌に紹介されていた越後大野に降り立つ。写真で見た雰囲気では貨物側線もあり、駅員がいる結構大きい交換駅かと思っていたが、交換設備はあるものの駅は無人化されており、うら寂しい雰囲気であった。無人化されている駅舎内にいるのは高校生がひとり。どうやら先ほどの電車に乗り遅れたようである。もうすでに8時をまわっているから次の電車では始業時間には間に合わないのだろう、しきりに悔しがっていた。ボーと駅舎を眺めていると、今度は悠々と茶髪の高校生が入ってきた。遅刻の常連がたまってくると、あまりいい雰囲気とは言いがたいので駅前を散歩してみる。白根の方へと向かって歩いていくとちょうど路地を電車がすり抜けてくる感じのいい所があったのでここで電車を撮ることにした。
 駅の時刻表によればすぐに電車が来るはずである。RM誌についていたダイヤグラムを見れば、朝の通勤時間帯に限っては20分間隔で走っているようである。20分間隔と言う事は上下合わせると10分おきに列車が通過する訳だ。駅を眺めて見ると電車は短編成ながら良く乗っており、こまめな乗降を繰り返している。規模は小さいながら朝は良く乗っているようだ。そこそこ本数があったおかげで、写真だけは一通り取ることが出来た。いい時間に降りたものだ。

oono3.jpg (16488 バイト)
越後大野駅も古き良き
時代のローカル私鉄の
雰囲気をかもし出している

ラッシュから転じて
 結局上下3本の電車を撮り、9時過ぎの電車で東関屋に戻る。9時を過ぎてしまったからか、電車はワンマン運転に戻っており、整理券を取って乗車する。車内はすでに通勤時間は終わったといった感じであり、席がひとおとり埋まっているものの先ほどと比べれば閑散としている。
 信濃川の関屋放水路を渡り、間もなく東関屋に到着した。いちばん駅舎よりのホームには9時18分発の電車が止まっていたががすでに単行となっている。朝のラッシュを見るからに、なぜこんなに乗っていて廃止なのかと疑問に思ったが、人影まばらなまま発車して行く単行の電車を見るに付け、小、中、高校生の通学輸送に頼らざるを得ない状況の厳しさを感じてしまった。乗ってきた電車も後部一両が切り離され、転線し、単行での折り返しに備えていた。ラッシュ時には20分間隔にまで狭まっていた列車間隔も先ほどの9時18分が出た後は10時55分である。わずか30分ほど、9時を境に様相はガラっと変わってしまっており、先ほど見たラッシュはうたかたの夢のようであった。

horo.jpg (23927 バイト)
時代を感じさせるホーロー看板

 

 

topphoto.jpg (24074 バイト)
狭い路地を縫うようにして
モハ24型がやってきた。
(越後大野−黒埼中学前)


 

roji.jpg (20708 バイト)
細くても生活のみち

 

 

oono2.jpg (22873 バイト)
小田急車の車体を流用した
クハ46も電動車とペアになって
通勤輸送に入っていた。
(越後大野)


 

dento.jpg (15148 バイト)
風に吹かれてこの鉄道(みち)
は何処へ行くのだろう

 

 

次のページ
次(その3)をひらく

その1その2その3

葛和田ねっとのトップ戻る
HOME/BACK


Thank you for your watching!
This contents is produced by
KUZUWADA-NET
Copyright1997
KUZUWADA-NET
Atsushi Kawasaki