徳志別の道道の分岐点を美深方面へ右折しようと思って「アッ!」と叫んでしまった。右手に旧道が下っていっており、美幸線がその上を跨ぐPC橋があるのだが、道路はその左に付け替えられており無残にも築堤が壊されている。新道はまだ舗装が完了していいがこちらに付け替えられており、旧道は閉鎖されている。旧道を跨ぐ橋の歌登側にはトンネルの杭口も見えている。なんとも無残な姿だった。
上徳志別付近では道道の付け替え工事が行われていた。
(左)が旧道。美幸線が跨いでいるのが分かる。すでに閉鎖されている。
(右)の新道工事で築堤は崩されていた。この道路と交差した先が上徳志別である。道道は美深へ向かうべく更に山へと入っていく。そしていよいよ民家は無くなり。左右にはシラカバの原生林が茂るのみになる。興浜線は浜辺を走りそれなりに集落を結んでいたが、美幸線の方はこの辺まで入って来ると全く人の気配を感じなくなってしまった。本当に良くこんな所に線路を敷いたものだとそちらの方を感心してしまう。もっとも石勝線も人影希な所を走るから、都市間を連絡しようとしたらこんなロケーションの所を走らざるを得ないのだろう。しかし、美幸線は都市間連絡といっても、その使命もほとんどないといって良く、そうなれば沿線人口の利用を図るしかないが、こんな民家すら無いロケーションでは採算が取れない事は素人目にも明らかである。本来なら、築堤の破壊現場を見てもったいない等と思うのだが、さすがにその言葉は出なかった。
そう考えながらさらに進んで北見大曲を過ぎる(民家があったかな?よく覚えてないが地図では集落がありそうな表記がされている)このかつて道道はこの先9.3Kmを大曲峠と呼ばれる難所で越えていたが、天の川トンネルの開通により峠越えをしないルートが完成しており、こちらに切り替えられている。この天の川トンネルの建設にあたって各種ルートが検討されたようであるが、すでに完成していた美幸線の第2大曲トンネル(1337m)を拡幅改良して使い、道道の天の川トンネル(1353m)が完成した。道路になって16m長くなっているようであるが、巻き出し部分の差であろう。ちなみに天の川トンネルの歌登側には牽牛橋と牽牛駐車公園、美深側には織姫橋と織姫駐車公園がある。天の川トンネルのいわれはこの牽牛橋と織姫橋にあるようである。(牽牛駐車公園にあった説明用の案内板の画像があるので興味のあるかたはこちらへ tanabata1.gif 76.5KB + tanabata2.gif 72.2KB )
北見大曲から先は人影がまったくなくなり、
シラカバがうっそうと茂るのみになる。
美幸線の第2大曲トンネルを拡幅して使用されている道道の天の川トンネル。
漏水するらしく、改修工事が行われており片側交互通行になっていた。
3月が雪深く年度末工事ができないためか、この時期に、いたる所で道路工事が活発に行われていた。
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