岩日北線

<body stylesrc="../gn-home.htm" bgcolor="#000000" text="#FFFF00" link="#00FF00">  <p align="left"><font size="4"><a href="../../images/index.htm" target="_top"><img src="../../images/icon/exit.gif" border="0" width="42" height="42">トップページへ戻る</a><a href="../../images/frameset/ril-fr.htm" target="_top"><img src="../../images/icon/back.gif" border="0" width="40" height="40"></font><font color="#FF0000">鉄道の目次へ戻る</font></a></p> <p align="center"><img src="../gn-ban.gif" width="288" height="78"></p> <p align="center"><font size="4" face="ＭＳＰ明朝">忘れられた軌跡</font></p> <p align="right"><font size="3">取材1997年2月25日<br> 河崎篤司</font></p> <p align="center"><img src="../photo/iz1.jpg" width="305" height="228"></p> <p align="left"><font size="4">岩国から第3セクターの錦川鉄道錦川清流線に乗り終点の錦町に着くと前方に、使われていないトンネルの口がポカンと開いているのが見える。それこそが工事がほぼ完成していながら、凍結され放棄されている岩日北線の未開業区間なのである。これは廃線跡のトンネルではない。完成しておきながら列車は1度も走った事がないいわば「未開業」のトンネルなのだ。</font></p> <p><font size="4">今の錦川鉄道の前身である国鉄岩日線は、山陽本線の岩国から錦町、六日市町を経て山口線の日原をつなぐ陰陽連絡線の一つとして計画されていた。岩日線の最初の区間の開業は戦後の1960（昭35）であり、岩徳線川西から河山までが、続いて1963（昭38）に現在の錦川清流線の終点でもある錦町までが開業している。残る錦町−日原間は岩日北線と称され、<a href="../photo/tetkodan.htm" target="foot">鉄道建設公団</a>の手により建設が進められ、1965年（昭和40）年に錦町−六日市間が着工された。錦町−六日市間の工事は順調に進み、トンネルや高架橋、築堤等はほとんどが完成し、後は線路を敷くだけといった段階に進んでおきながら1980年（昭55）に国鉄再建にからんで工事が凍結されてしまった。</font></p> <p><font size="4">この岩日北線のように鉄道建設公団の手により着工されていながら、1980年（昭55）に工事が凍結された路線は全国で36を数え、その中にはこの岩日北線の一部区間のように大部分が完成していたものもあり、各地にその遺構が残っている。それらの中には、三陸鉄道や阿武隈急行、目新しい所では智頭急行や北越急行のように地元が引き継ぎ、第三セクター鉄道として開業した（する）ものもあるが、大部分の路線は開業させたとしても、採算がとれないとして、建設途中で放棄されてしまったままである。それらの路線は近代的な路線として、智頭急行や北越急行がその恩恵にあずかったように、将来の高速化にも絶えうる路線として山岳地帯は多くのトンネルで貫き、平地は築堤や高架橋で貫いて、踏切がほとんど無いのが特徴である。そんな立派な設備が山間に放置されていたりしているのだから驚きである。</font></p> <p><font size="4">今、廃線歩きがブームであると言われている。鉄道建設公団が着工した未開業区間も一見、廃線跡と同じように見えるが、これらは廃線ではなく回生の余地を持つ永遠に未完成の路線であり、廃線跡とは違う哀愁を漂わせている。何年前だったろうか、何かの雑誌で現在は智頭急行線となっている智頭線がまだ工事が凍結されたまま、放置されていた頃に、そこを探検した少年の書いた記事を読んだが、彼は「ここを本当に列車が走る事があるのだろうか」と思っていたようである。そんな所も今では工事が再開されて開業し、大阪と鳥取地区を結ぶ動脈路線として成功してしまっているのだから驚いてしまう。このように未開業区間は死んでしまった路線である廃線跡とは違い、これから開業する余地はあるのかと思い巡らす事ができるのだ。現在のところ、今度のダイヤ改正で開業する北越急行以外で明るい題材を提供してくれる路線は無いようだが、このような未開業区間を実際に見て回るのも面白いかもしれない</font></p> <p><font size="4">かくいう僕自身、大学に入るまで、公団の建設した未開業区間については、智頭急行が開業した事や、三陸鉄道や阿武隈急行の一部が公団の未成線だった事以外はほとんど認識が無く、全国にここまで数多くの遺構が残されているとは知らなかった。僕の所属する鉄研の先輩に全国の未成線をまわっている方がおり、その先輩に廃線跡を巡るくらいなら絶対に公団の未成線へ行った方が面白いと言われていたのだが、ボケーとしていたらもう1年が過ぎてしまった。そんな状況で鉄研の４年生の追い出し旅行へ山陰地区へ向かう事になった。このコーナーは当初、一畑電鉄で出雲市から松江温泉、宇井渡船場を経て境港へ至る旅行記を書く予定だったのだが、その先輩が岩日北線の未開業区間へクルマで連れて行ってくれるという話になったので急遽、この企画に変更された。そんな訳で、このコーナーでは、そこで見た物を中心岩日北線問題を考えて行きたいと思う。結局旅行の行程は大きく変わってしまったが、それ以上に公団の未開業区間に関するノウハウをいろいろと聞く事が出来たので大きな収穫だったと思う。</font></p> <hr> <h2 align="center">CONTENTS</h2> <hr> <div align="center"><center> <table border="0"> <tr> <td><img src="../../images/icon/redball.gif" width="25" height="13"></td> <td><a href="honbunfr.htm" target="up"><font size="4">岩日北線計画の概要</font></a></td> </tr> <tr> <td><img src="../../images/icon/redball.gif" width="25" height="13"></td> <td><a href="hon2fr.htm" target="up"><font size="4">路盤の現状</font></a></td> </tr> <tr> <td><img src="../../images/icon/redball.gif" width="25" height="13"></td> <td><a href="hon3fr.htm" target="up"><font size="4">これからの有効活用の可能性</font></a></td> </tr> </table> </center></div> <p align="right"><a href="../../images/index.htm" target="_top"><font size="4"><img src="../../images/icon/exit.gif" border="0" width="42" height="42"></font></a><font size="3">ＴＯＰＰＡＧＥ</font><a href="honbunfr.htm" target="up"><font size="4"><img src="../../images/icon/Arrow.gif" border="0" width="42" height="41"></font></a><font size="3">ＮＥＸＴＰＡＧＥ</font></p> <hr>  </body>